大中の農耕図絵馬(おおなかのしきのうこうずえま)

更新日:2025年05月29日

大中の農耕図絵馬 1面

本絵馬は春日神社(大字大中)に嘉永(かえい)元年(1848年)に奉納(ほうのう)されたものです。

画題(がだい)は農耕で、画面右上の(もみ)()きに始まり、右下の牛による田起こし、画面左上の苗取り、その下の苗運び、田植えにいたる五つの場面が描かれています。他には、画面の右下に建物が、その左には昼飯運びと水田で(えさ)取りをしている3羽の(かり)が描かれています。

額部(がくぶ)の右には「奉納御寶前 謹願満建之」、左には「嘉永元歳申九月上浣」の墨書銘(ぼくしょめい)があります。

絵馬には署名(しょめい)落款(らっかん)が認められないものの、人物の描き方や表情の筆づかいなどの点に、市内に残る和田(わだ)桃景(とうけい)作の絵馬との共通点が認められることから、二代目和田桃景作の可能性が極めて高いと考えられます。

本絵馬は、奉納年が明らかで、制作者が和田桃景と推定できるものとして重要です。併せて、当時の農業技術や風俗を知る絵画資料として高い価値があります。

大中の農耕図絵馬

大中の農耕図絵馬  全景 (春日神社)

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