大中の農耕図絵馬(おおなかのしきのうこうずえま)
大中の農耕図絵馬 1面
本絵馬は春日神社(大字大中)に嘉永元年(1848年)に奉納されたものです。
画題は農耕で、画面右上の籾蒔きに始まり、右下の牛による田起こし、画面左上の苗取り、その下の苗運び、田植えにいたる五つの場面が描かれています。他には、画面の右下に建物が、その左には昼飯運びと水田で餌取りをしている3羽の雁が描かれています。
額部の右には「奉納御寶前 謹願満建之」、左には「嘉永元歳申九月上浣」の墨書銘があります。
絵馬には署名や落款が認められないものの、人物の描き方や表情の筆づかいなどの点に、市内に残る和田桃景作の絵馬との共通点が認められることから、二代目和田桃景作の可能性が極めて高いと考えられます。
本絵馬は、奉納年が明らかで、制作者が和田桃景と推定できるものとして重要です。併せて、当時の農業技術や風俗を知る絵画資料として高い価値があります。

大中の農耕図絵馬 全景 (春日神社)
この記事に関するお問い合わせ先
教育委員会事務局教育部 生涯学習課
大和高田市西町1-15(中央公民館内)
電話番号:0745-53-6264
お問い合わせはこちら
更新日:2025年05月29日