子宮頸がん予防(HPV)ワクチンについて
HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開について
HPVワクチンについては、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛がHPVワクチン接種後に特異的に見られたことから、平成25年6月の厚生労働省通知により、積極的な接種勧奨が差し控えられていました。
その後、最新の知見を踏まえ、HPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを上回ると認められたことから、令和3年11月の厚生労働省通知により、積極的な接種勧奨が再開されました。
子宮頸がんとは
子宮頸がんは、女性の子宮の入り口部分(子宮頸部)にできる「がん」です。若い女性(20~39歳)がかかる「がん」の中では乳がんに次いで多く、日本では年間約11,000人(2019年)の人が子宮頸がんにかかり、約2,900人(2020年)の人が亡くなっています。【※出典:国立がん研究センターがん情報サービスより】
子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染が主な原因です。HPVの感染は主に性的接触によって起こり、女性の多くが一生に一度は感染するといわれています。
HPVには200種類以上の種類がありますが、子宮頸がんの約50~70%はHPV16型と18型の感染が原因とされています。HPVに感染しても、多くの場合は自然に検出されなくなりますが、一部が数年~十数年間かけて前がん病変の状態を経て子宮頸がんを発症します。
HPVワクチンの接種について
下記(1)(2)いずれかに該当する方は、公費(無料)での接種が可能です。
(1)定期接種対象年齢の方
12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間の女子(小学校6年生~高校1年生相当年齢)
※標準的な接種年齢は中学1年生に相当する年齢
(2)積極的な接種勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方 (キャッチアップ接種)
これまでの積極的な接種勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方については、時限的に従来の定期接種の対象年齢を超えて接種を受けることができます。
対象者:平成9年4月2日から平成20年4月1日までの間に生まれた女子
接種期間:令和4年4月1日から令和7年3月31日までの3年間
※過去にHPVワクチンの接種歴があり、長期にわたり接種を中断していた方は、3回接種のうち、残りの回数の接種を受けられます(1回接種を受けたことがある人は残り2回、2回接種を受けたことがある方は残り1回が対象となります。接種を初回からやり直すことなく、残りの回数の接種を受けてください)。
令和6年度個人通知は以下の対象者に送付予定
- 中学校1年生の女子(平成23年4月2日から平成24年4月1日生まれ) :4月頃
- キャッチアップ接種対象者(平成19年4月2日から平成20年4月1日生まれ):4月頃
令和5年度個人通知は以下の対象者に送付済み
- 中学校1年生の女子(平成22年4月2日から平成23年4月1日生まれ) :5月下旬
- キャッチアップ接種対象者(平成18年4月2日から平成19年4月1日生まれ):5月下旬
令和4年度個人通知は以下の対象者に送付済み
- 中学校1年生~高校1年生相当年齢の女子(平成18年4月2日から平成22年4月1日生まれ) :5月下旬頃
- キャッチアップ接種対象者(平成9年4月2日から平成18年4月1日生まれ):7月下旬
なお、小学校6年生の女子には、来年度以降中学1年生相当時に、順次個別通知を送付予定ですが、小学校6年生の女子で接種を希望する方は、接種を受けることができます。予診票等を送付しますので、大和高田市保健センターにご連絡ください。
令和4年3月31日までにHPVワクチンの接種を自費で受けた方について
ワクチンの種類と接種間隔
定期接種の対象となるHPVワクチンは、令和5年4月から9価ワクチンが追加され、以下の3種類となりました。接種を受けるにあたっては同一のワクチンで接種を完了することが望ましいため、どのワクチンで接種を受けるかは医師とご相談ください。
- サーバリックス(16型・18型)
- ガーダシル(6型・11型・16型・18型)
- シルガード9(6型・11型・16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型)
※6型・11型は尖圭(せんけい)コンジローマの主要な原因
※どのワクチンを取り扱っているかは、希望する実施医療機関に直接お問い合わせください。
※3回の接種の途中で妊娠した場合には、接種は継続できません。その後の接種については医師にご相談ください。
サーバリックス(2価)を接種する場合
接種回数:3回(筋肉内接種)
2回目は1回目接種から1か月後
3回目は1回目接種から6か月後
※上記間隔で接種できない場合は、2回目は1回目から1か月以上の間隔をあけて、なるべく早めに接種し、3回目は1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上の間隔をおいて接種してください。
ガーダシル(4価)を接種する場合
接種回数:3回(筋肉内接種)
2回目は1回目接種から2か月後
3回目は1回目接種から6か月後
※上記間隔で接種できない場合は、2回目は1回目から1か月以上の間隔をおいて接種し、3回目は2回目から3か月以上あけて接種してください。
シルガード9(9価)を接種する場合
【1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合】
接種回数:2回(筋肉内接種)
2回目は1回目接種から6か月後
※1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
【1回目の接種を15歳になってから受ける場合】
接種回数:3回(筋肉内注射)
2回目は1回目接種から2か月後
3回目は1回目接種から6か月後
※上記間隔で接種できない場合は、2回目は1回目から1か月以上、3回目は2回目から3か月以上あけて接種してください。
接種方法
接種にあたっては、医師よりワクチン接種の有効性及び安全性・副反応等について十分に説明を受けた上で接種を受けてください。
なお、令和5年3月に厚生労働省にてHPVワクチンに関する新たなリーフレットが作成されましたので、下記『その他、HPVワクチンに関する情報について』よりご確認ください。
1. 市内の実施医療機関に問い合わせ・予約をとる
ご希望の市内実施医療機関に直接ご予約ください。
医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
---|---|---|
春日医院 | 東中2-4-1 | 0745-23-8010 |
黄クリニック | 神楽2-12-34 | 0745-24-3535 |
こどもとかぞくの診療所 | 市場699 | 0745-22-1515 |
酒本医院 | 片塩町6-16 | 0745-52-3603 |
下河辺医院 | 片塩町11-28 | 0745-52-3391 |
田中医院 | 幸町2-18 大和高田アーバンコンフォート1階 |
0745-23-7117 |
天満診療所 | 吉井40-1 | 0745-52-5357 |
土庫こども診療所※1 | 日之出町13-3 | 0745-23-1682 |
なかえ耳鼻咽喉科 | 吉井350-1 | 0745-24-3311 |
中谷医院 | 礒野東町3-5 | 0745-52-2191 |
中谷診療所 | 春日町2-1-60 | 0745-52-2166 |
中村医院 | 大谷600 | 0745-52-1575 |
中家医院 | 有井59-10 | 0745-52-5386 |
西澤医院 | 内本町13-13 | 0745-52-2266 |
前之園診療所 | 土庫1-13-13 | 0745-53-0201 |
大和高田市立病院※2 | 礒野北町1-1 | 0745-53-2901 |
※1:高校2年生相当からは土庫病院(電話0745-53-5471)の内科にお問い合わせください。
※2:高校1年生相当までは小児科外来、高校2年生相当からは産婦人科にお問い合わせください。
大和高田市以外の医療機関で接種を希望される場合は、事前に大和高田市保健センターでの手続きが必要になりますのでご注意ください。
2. 接種を受ける
接種日当日に大和高田市に住民登録がある人が対象です。(転出される場合、接種日は異動日の前日までであること)
医療機関に下記の持ち物を持参してください。
・大和高田市の予診票
・母子健康手帳(お持ちでない場合は、過去の接種歴が確認できるもの)
・現住所を確認できるもの(健康保険証、運転免許証等)
※13歳未満の方については、接種当日は、必ず保護者が同伴してください。
※13歳以上16歳未満で予防接種の際に保護者が同伴しない場合、あらかじめ予診票表面にある接種の同意として保護者自筆署名欄と併せて、予診票(裏面)の同意書に保護者の自筆署名欄に署名が必要です。
3. 接種にあたっての注意事項
予防接種は体調の良い日に受けることが原則です。健康状態が気になる場合には、かかりつけ医等に相談の上、接種を受けるか否かを決めてください。また、接種を受ける方が以下の場合には予防接種を受けることができません。
(1)明らかに発熱(通常37.5℃以上をいいます)がある場合
(2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合
(3)受けるべき予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある場合
(4)その他、医師が不適当な状態と判断した場合
なお、現在、妊娠している方の場合は、接種を受けることに注意が必要な方ですので、かかりつけ医とよくご相談ください。
HPVワクチンの副反応について
HPVワクチンの接種を受けた後に、接種部位の痛み・腫れ・赤みなどの局所反応と、発熱・倦怠感などの全身反応が起こることがありますが、多くは一時的なものとされています。また、広範囲の痛み、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまう)といった多様な症状が報告されていますが、ワクチンが原因かどうかわからないものも含めて、接種後に重篤な症状として厚生労働省に報告されているのはワクチンを受けた1万人あたり約6人です。
ワクチンは合計3回接種を受けますが、1回目、2回目に気になる症状が現れたらそれ以降の接種をやめることができます。
接種後に体調の変化が現れたら、まずは接種を受けた医療機関、またはかかりつけの医師にご相談ください。
万一、HPVワクチン定期予防接種を受けた後に生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じ、国の審査会でその健康被害が予防接種を受けたことによるものであると認定されると、医療費等の給付を受けることができます。
HPVワクチン接種後の相談窓口について
接種後、健康に異常があるとき
接種を受けた医療機関・かかりつけ医師
HPVワクチンを含む予防接種、そのほかの感染症全般についての相談
奈良県の子宮頸がん予防ワクチンに関する相談窓口について(奈良県ホームページ)
接種後の健康被害救済制度について
申請方法等については、大和高田市健康増進課(保健センター)電話番号0745-23-6661まで
その他、HPVワクチンに関する情報について
ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~ (厚生労働省ホームページ)
20歳を過ぎたら、子宮頸がん検診を受けましょう
子宮頸がんを予防するには、HPVワクチンの接種が有効ですが、子宮頸がんを完全に防ぐことができるものではありません。
HPVワクチン接種後も20歳を過ぎたら2年に1回、子宮がん検診を受けましょう。
この記事に関するお問い合わせ先
保健部 健康増進課
大和高田市西町1-45(保健センター内)
電話番号:0745-23-6661
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更新日:2024年04月01日