令和8年熊本地震における大和高田市立病院DMATの活動を報告します

更新日:2026年08月31日

現地へ向かうDMAT車両

母子避難所の設置・設営に向け、支援物資を運搬する大和高田市立病院DMAT(8月5日、氷川町)

令和8年熊本地震の被災地で医療支援活動を行った大和高田市立病院DMAT(災害派遣医療チーム)は、8月5日から9日まで、熊本県八代郡氷川町を中心に支援活動を行いました。

派遣されたのは、医師1人、看護師2人、業務調整員(理学療法士)1人の計4人です。

現地では、母子避難所の設置支援、福祉施設での看護・介護支援、物資支援や医療支援チームの活動調整など、被災地の状況に応じたさまざまな支援に当たりました。

現地では、母子避難所の設置支援、福祉施設での看護・介護支援、本部での物資支援・医療支援チームの活動調整を担当しました。以下、写真とともに紹介します。

1.母子避難所の設置支援

氷川町子育て支援センターでは、一般の避難所では生活が難しい乳幼児や子ども、その家族が安心して避難生活を送ることができるよう、母子避難所の設置支援を行いました。

DMAT隊員は、必要な物資の搬送、段ボールベッドやパーテーションテントのレイアウト・組み立て、Wi-Fi環境の整備などに当たり、他のDMATや関係機関、施設職員と協力して避難環境を整えました。

避難所設営に向け搬入された段ボールベッドなどの物資(8月5日、氷川町)

避難所設営に向け搬入された段ボールベッドなどの物資(8月5日、氷川町)

母子避難所に設置されたパーテーションテント(8月5日、氷川町)

母子避難所に設置されたパーテーションテント(8月5日、氷川町)

災害対策用のプライベートルーム(8月5日、氷川町)

災害対策用のプライベートルーム(8月5日、氷川町)

母子避難所のWi-Fi環境を整備(8月5日、氷川町)

母子避難所のWi-Fi環境を整備(8月5日、氷川町)

2.福祉施設での看護・介護支援

氷川町の介護施設「八祥苑」では、施設職員自身も被災する中、施設運営に必要な人員が不足していました。また、被災者の受け入れにより通常より多くの方が施設で生活する状況となり、現地職員が十分な休息を取ることが難しくなっていました。

そこで、大和高田市立病院DMATは、採血や血糖測定、処置などの看護業務に加え、配膳・食事介助、服薬介助、口腔ケア、入浴介助、ストレッチャーや車いすへの移乗、見守りや環境整備などの介護業務も支援しました。DMATが業務を交代して担うことで、現地の看護師や介護職員が休憩を取れるよう支援しました。

介護施設「八祥苑」で看護・介護業務を支援するDMAT隊員(8月6日~9日、氷川町)

介護施設「八祥苑」で看護・介護業務を支援するDMAT隊員(8月6日~9日、氷川町)

施設職員と連携して支援活動を行うDMAT隊員(8月6日~9日、氷川町)

施設職員と連携して支援活動を行うDMAT隊員(8月6日~9日、氷川町)

3.本部での物資支援・活動調整

支援に使用する物資を積載したDMAT車両。現地では必要な物資を被災者や施設へ届けるための調整も担当しました。

支援に使用する物資を積載したDMAT車両。現地では必要な物資を被災者や施設へ届けるための調整も担当しました。

八代地域保健医療福祉調整現地本部氷川町支所では、物資支援班と活動指揮班として活動しました。被災者や被災施設へ必要な物資を届けるための調整のほか、DMATをはじめとする医療支援チームが適切に活動できるよう、活動の調整や支援を行いました。
具体的には、生活物資を届ける仕組みの周知、段ボールベッドやトイレ設備、医薬品・医療資機材の調達調整などにも携わりました。

現地で見えた被災地の状況

隊員が活動した当時、現地では道路、線路や建物などに地震による被害が残っていました。電気は復旧していた一方、都市ガスは未復旧で、上水道の復旧も十分ではなく、給水車が生活を支える重要な役割を担っていました。
また、高速道路の一部が地震の影響で通行止めとなり、一般道路では渋滞も発生していました。隊員からは、道路の寸断によって人や物資の移動が大きく制約されることや、支援物資の情報を必要な人へ届ける難しさを実感したとの報告がありました。

被災地で活動した隊員の声

隊長

災害時には、近所の方々と声を掛け合い、助け合うことの大切さを改めて感じました。一人で避難する場合や車中泊をする場合、誰が安否を確認するのかという課題もあります。普段から家族や地域で災害時の行動を話し合い、自分に必要な薬や物品を備えるなど、「自助」と「共助」について準備していただきたいと思います。

看護師

災害時には、必要な情報を早く正確に集め、現地で何が必要とされているのかを迅速に把握することが重要だと感じました。また、学校や学童、託児所などが利用できない場合に子どもをどうするのかなど、災害時の生活を普段から具体的に考えておく必要性を感じました。

業務調整員(理学療法士)

支援物資があっても、実際に必要としている人や施設まで届ける「ラストワンマイル」の重要性と難しさを実感しました。

被災地での経験を本市の災害への備えに

今回の活動を通じ、隊員からは、大和高田市で災害が発生した場合にも共通する課題が挙げられました。

  • 家族や近隣住民との安否確認方法を決めておく
  • 災害時の避難場所や連絡方法を家族で確認しておく
  • 常用している薬など、自分自身に必要なものを準備しておく
  • 夏季の災害では熱中症への備えも行う
  • 行政からの支援だけでなく、地域で助け合うことを考えておく

8月24日に院内活動報告会を開催

8月24日(月曜日)、大和高田市立病院で、今回派遣されたDMATによる活動報告会が行われました。隊員から、被災地の状況や現地で行った支援活動について報告があり、今回の活動を通じて、被災地が直面する厳しい環境や、多職種・多方面との連携の重要性について改めて共有しました。
大和高田市立病院では、今回の活動で得た経験や課題を、今後の災害医療体制や病院としての備えに生かしていきます。DMATは「Disaster Medical Assistance Team」の略で、災害発生時に被災地へ派遣され、医療支援活動を行う専門的な医療チームです。

大和高田市立病院では、今回の派遣要請を受け、医師、看護師、業務調整員で構成するDMATを被災地へ派遣しました。

被災地での活動について報告する大和高田市立病院DMAT隊員(8月24日、大和高田市立病院)

被災地での活動について報告する大和高田市立病院DMAT隊員(8月24日、大和高田市立病院)

被災地の一日も早い復旧・復興を願って

大和高田市及び大和高田市立病院は、被災された皆さまの安全と、被災地の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

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